発酵・お酒・酒粕(酒かす)レシピ・麹・マクロビオティック・体と心。
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MOTHER WATER

Author:MOTHER WATER
暮らしを心地良く、豊かに。
そんな「モノ」(物)と「コト」(情報)をシェアする場。


「発酵する生き方研究所 みなみ屋さん」
心と体をわくわくプクプク発酵させ、豊かに楽しく発酵する生き方を研究・提案しています。
主宰 なかじ & 南智美


◇なかじ(南 智征)…発酵する生き方の研究
発酵料理家・リフレクソロジスト・唄人

京都造形大学陶芸専攻。中退後、日本国内、アジア・ヨーロッパを中心に世界を旅して廻る。佐渡島で伝統芸能を学ぶ。マクロビオティック料理研究家中島デコ氏に師事。現在、自然酒造り酒屋「寺田本家」の蔵人頭。発酵する生き方のワークショップを中心に料理教室・発酵教室・身体操作の教室を開催。

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◇南 智美…発酵おやつ研究家

2000年 マクロビオティックレストランに勤め始める。
パトリシオ・ガルシア・デ・パレデス氏のもとで長年に渡りスイーツを教わる。その後パティシエとして活動し、数々のレストランのスイーツ開発を務める。

東京恵比寿にある「旧クシマクロビオティックアカデミィ」の料理・スイーツクラス講師。現在「BIOKURA STYLE Cooking School」
2012年1月 女の子を出産し、一児の母となる。
出産をきっかけに産休にはいる。

KIJリーダーシッププログラムレベル3終了。
2013年11月 北海道札幌へ移住。
2014年3月 Organicな暮らしの店「MOTHER WATER」を家族で立ち上げ運営中。 


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2012.09.05(Wed) 10:39
「酒粕の話⑩」

■文字に残る酒粕の文化

 日本の文化・歴史のいわゆる表舞台の花形である「お酒」に比べ、「酒粕」の文化・歴史はあまりにも語られていませんが、「安価なお酒」としてまた「甘味・旨味調味料」として人々の生活の中で酒粕が使われていた跡が、読み物の中に僅かに残っています。

 ここでは、昔の庶民の生活に、楽しみや、温かさ、食の豊かさの一助として使われた酒粕の歴史を見てみようと思います。
 
 日本での酒粕利用の歴史は古く、おそらくは稲作文化と同時、またはお酒を造るようになると同時に発生したものと思われます。お米を作れば、その自己消化機能である麹菌も、もれなくついてきて「お米を作る」から「お酒が出来る」までの一連の流れは、自然の用意した必然のような気もします。
 
 こうして出来たお酒は、最初はどぶろく状の米と液体の渾然一体となったものを飲んでいたのでしょうが、それでもしばらく置いておけば、上の上澄みと、下に溜まる米粒の濃い部分とに分かれてしまいます。
 
 後の世に、蚕や麻から布を作れるようになって、それで作る袋を使って液体と固体とに分けるようになる前から、上澄みの方が、飲みやすく、スッキリしておいしい。と古代の人も感じていたのでしょう。

 はっきりと清酒と酒粕とに分けられるようになるのは、こうした布などの生活技術の発達や、搾るための槽(船)の木工技術の発達も同時に必要とされます。また集団としても、村や国ができ、組織的に稲作やお酒造りをするようになってからでしょう。

 それらが文字として歴史に出てくるのは奈良時代~平安時代ごろから。
 
 901~923年に編纂された「延喜式」には、いくつかのそれらの記述があります。


・ 甘口の濃厚酒を、ザルで漉したり、絹の袋で漉した。

・ 上澄みは上流階級や天皇の宮中での儀式に使った。


 とあると、当然、粕ができる訳で、粕は下級役人などに廻ったのでしょう。実際、当時の税帳には、

・疾病人に濁酒の粕を人別五合給与した(但馬国正税帳)(737年)

・徴用人夫に酒糟を人別三合支給(和泉国監正税帳)(738年)

 などが書き残されています。
 当時のお酒の仕込み配合を見ると、仕込み水は少なく、蒸し米と麹の多い、出来上がりが濃厚甘口のお酒であろうと想像できます。
 またその酒粕もさらに濃厚甘口のしっとりした練り粕のような酒粕のはずですので、現在のパサパサした食感の、タンパクな味わいの酒粕とは全く違うものであったでしょう。

 同じく平安時代の「内膳司」(天皇や貴族の料理番)での記述では、その甘み旨みの濃い濃厚酒やその粕を料理に使ったともあります。
 
 時代と共に人々の好みも移り変わり、お酒は段々と濃厚甘口からサラッとした飲みやすいものへと変わっていきます。
 時は下って、かの織田信長も好んだとも言われる「醍醐寺」のどぶろくも、私の蔵で再現して商品化(「醍醐のしずく」)していますが、甘さの中に乳酸の酸味や、苦味、辛味を含んだ、爽やかさや軽さすら感じる味になっています。

 いまでは更に「超辛口」な嗜好になっていますね。これは日頃の食生活の変化に大きく影響を受けています。ので個人の好みによる所も大きいでしょう。


なかじ
http://minamiyasun.jimdo.com/

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